発泡スチロール土木工法
EDO-EPS工法
概要
EDO-EPS工法とは大型の発泡スチロール(EDO-EPS)ブロックを盛土材料として積み重ねていくもので、材料の軽量性、耐圧縮性、耐水性および積み重ねた場合の自立性等の特性を利用する工法です。
特徴
軽量性
EDO-EPSブロックの単位体積重量は0.12~0.35kN/m3であり、一般盛土の単位体積重量の1/100程度です。盛土による現況地盤への影響を最小限に抑えます。
耐水性
EDO-EPSブロックは撥水性であり、吸水はほとんどしないため、一般盛土のように湿潤密度の変化がありません。施工前、施工後ともに均一な盛土品質が確保されます。
耐火、耐薬品性
難燃性のEDO-EPSブロックは着火しても、火元を取り除けば3秒以内に自然消化します。ガソリン・灯油等の油には溶融しますが、酸・アルカリには優れた抵抗性を持っています。
施工性
EDO-EPSブロックは軽量なので人力の施工となります。また現場での加工も容易です。
製品
スチロダイアブロック
EDO-EPS工法に用いられる発泡スチロール(EDO-EPS)ブロックは製法から大きく二分されます。
製品の一般的な大きさは高さ50cm*幅100cm*長さ200cmになります。
※カタログより抜粋
規格
項目 | 試験方法 | 単位 | 型内法 | 押出法 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
D-12 | D-16 | D-20 | D-25 | D-30 | DX-24 | DX-24H | DX-29 | DX-35 | ||||
単位体積重量 | JIS K-7222 | kN/m3 | 0.12 | 0.16 | 0.20 | 0.25 | 0.30 | 0.24 | 0.24 | 0.29 | 0.35 | |
許容圧縮応力 | - | kN/m3 | 20 | 35 | 50 | 70 | 90 | 60 | 100 | 140 | 200 | |
品質管理時の 圧縮応力 (10%ひずみ) |
JIS K-7220 | kN/m3 | 40以上 | 70以上 | 100以上 | 140以上 | 180以上 | 120以上 | 200以上 | 280以上 | 400以上 | |
難燃性 | 燃焼試験 | JIS A-9511 | - | 合格 | ||||||||
酸素指数 | JIS K-7201 酸素指数法B法 |
- | 26以上 |
※押出法製品は10cm厚部材を溶着して、50cm厚の製品となります。
特殊スチロダイアブロック
※カタログより抜粋
壁面付ブロック(ウォールブロック)
EDO-EPSブロックと壁面材(軽量モルタル)を一体化しています。
H鋼と壁面材を用いることなく、ウォールブロックを積むだけで擁壁を構築できます。
排水用ブロック(チップドレン)
内部に20%~30%の空隙を持った多孔質なEDO-EPSブロックです。
背面砕石に代わり、土圧を軽減する排水材料として使用します。
浮力低減ブロック(NF20、NF25)
地下水位が高く、EDO-EPSブロックに掛かる浮力を低減したい時に使用します。
空隙率が60%あり、浮力を低減することができます。
施工例
軟弱地盤の対策
軟弱地盤上の盛土にEDO-EPSブロックを併用し荷重増加を抑え、沈下を防止します。
※カタログより抜粋
地すべりの対策
地すべり地盤頭部の盛土にEDO-EPSブロックを併用し荷重増加を抑え、地すべりの誘発を防止します。
※カタログより抜粋
土圧の軽減対策
擁壁や橋台の埋め戻しにEDO-EPSブロックを併用することで土圧を軽減し、構造物をコンパクトにすることができます。
※カタログより抜粋
上載荷重の軽減対策
橋梁や建物の埋め戻し材としてEDO-EPSブロックを使用することで上載荷重の低減が図れ、必要支持力の軽減対策を行うことができます。
※カタログより抜粋
埋設管の防護・基礎の不同沈下対策
軟弱地盤上での管路の不同沈下の防止効果が期待されます。
※カタログより抜粋
落石の衝撃緩和対策
ロックシェッドやトンネル坑口部の上部にEDO-EPSブロックを設置し、落石による衝撃を緩和低減します。
※カタログより抜粋